リトアニアのカウナスで9月2~8日まで実施された「Sugihara Week」は、非常の多くの団体も関わったプログラムとなり、小さなイベントも含めると計4000~5000人ほどの人々が参加したものとなった。
リトアニア、カウナス。日本と深い歴史的繋がりを有するヨーロッパの諸都市の1つである。日本の外交官であった杉原千畝は、1939年から1940年にかけてカウナスで生活をし、多くのユダヤ人難民を救うことになる「命のビザ」を発行した。「Sugihara Week」は今回初めて開催されたイベントであり、そうした杉原千畝の功績をこれからも大切にしようという考えで始まった。
このイベントの中で、日本とリトアニアの政府や議会の代表者の方々が訪れたほか、杉原千畝の実の孫であるSugihara Nobukiさんや、その奥様であるSugihara Michiさんらが訪問するという機会もあった。
「Sugihara Week」には、日本とリトアニアから多くの研究者、ボランティア、芸術家たちが関わった。日本からは約200人の参加者がおり、シンポジウムや公開講義を始め、さまざまなパフォーマンスや展示会、ワークショップなどをしたが、その中でもとりわけ注目されたのは、70人のメンバーを有する塗魂インターナショナル(Tokon International)という団体であり、カウナスにある「杉原ハウス」の建物の修復のためにボランティアとして参加した。
「Sugihara Week」の間、「Sugihara Museum」に対しての寄付があった。(ちなみに、この博物館は、かつての日本領事館があった場所にある)これらの寄付は、東京外国語大学、岐阜県、Honolulu Festival Foundation、塗魂インターナショナルなどからである。また東京外国語大学は、「Sugihara Museum」の将来の展示のための翻訳に関して、非常に多くの協力をしてくれた。
著者: 川田尚季 ( Naoki Kawada )