リトアニアと日本の25年の外交関係の記念日のコンサート

10月21日に日本大使公邸で行われた、日本とリトアニアの新たな外交関係開設25周年記念コンサートで、リトアニアと日本の有名な音楽家が演奏した

コンサートでは、ヴィータウタス・ランズベルギス氏がチュルリョーニスのパストラル(1901)を演奏し、6度目のリトアニア訪問となるフルート奏者高橋眞知子さんがアルギルダス・マルティナイティスの「黒歌鳥の弟子」という曲に加え、ドゥメルスマンの演奏会用ソロNo.6、Op.82と日本の子守歌も演奏した。

術は国々の一番良い架け橋

「古来バルトの信仰は、言語を通じて古代インドと関係があり、人々は似たような世界観を持っている。」

「古来バルトの信仰は、言語を通じて古代インドと関係があり、人々は似たような世界観を持っている。」

イベント中、リトアニアと日本の芸術の関係についてヴィータウタス・ランズベルギス氏と話した。チュルリョーニスと日本の芸術の関係は個人的なものか、それともリトアニアの日本との特別な関係かと尋ねた。

「色々なものがある。例えば、チュルリョーニスがいた時代の美術家はインドや日本などの文化に興味があった。日本の美術は西欧で有名であり、ポーランドでも人気があった。そして、日本の美学は東欧までに知られていた。その関係は個人的なものではなくて、リトアニアを遠くの国々と結び付けるものである。古来バルトの信仰は、言語を通じて古代インドと関係があり、人々は似たような世界観を持っている。それで、不思議なことに、アジアの国々の芸術は私達の国と同じ特徴がある。」

日本に初めて訪れた時

「1992年に日本でチュルリョーニスの芸術作品の展覧会があった。それは私と妻グラジナ・ランズベルギエネの公式訪問だった。首相や外務大臣、国会議長と会談を行った。それはとても素晴らしい訪問だった。当時、貿易を考えていたある会社が、最初の琥珀展示会を開催し、そのそばでチュルリョーニスの絵の展覧会も開いた。皇居を訪問したとき、天皇陛下をその展覧会に招待した。後で、天皇陛下が展覧会を見にいらしたと聞いた。」

日本とリトアニアの歴史

重枝豊英日本国特命全権大使にリトアニアと日本の国交関係の展望について伺った。

「日本人は130年前にリトアニアのカウナスに初めて来た。それが最初のコンタクトだった。杉原千畝は日本でリトアニアを有名にした。リトアニアは日本から9000キロも離れているのに、両国は特別な関係にある。20世紀に日本はロシアと戦い、リトアニアもロシアと戦って勝ったから、日本人は『リトアニアは素晴らしい国だ』と思った。」

「日本人は自然とうまく暮らしている。リトアニア人も自然の一つ一つのものに魂があると信じていた。リトアニアの古い宗教は日本の神道と似ていると思う。今、神道の宮司リトアニアに招待する計画を進めている。リトアニア人が神道についてもっと知ることができる機会となるだろう。」

「毎年2万ぐらい日本人はリトアニアに来て、リトアニアは家のようだと言う。」

「毎年2万ぐらい日本人はリトアニアに来て、リトアニアは家のようだと言う。」

リトアニアは日本人にとって故郷のようだ

大使は「リトアニア人は日本人と同じようによく働き、根気があり、負けず嫌い。これが日本から旅行客が来る理由だ。毎年旅行客が2万人ぐらいが訪れるが、リトアニアは故郷のようだと言う。将来、リトアニアは日本から投資を受けることになると思うが、今のところプロジェクトの進行はゆっくりにしている。両国は関係を強めなければならない。特に言語を勉強している若者は両国の未来について考えなければならない。観光地がたくさんあるし、伝統的な料理もあるし、リトアニアは日本人にとって面白い国だ。観光業もリトアニアにとって大事なものだ。」と言う。

 

 

楽譜とメロディーより音楽

高橋眞知子さんとは、リトアニアの演奏家との個人的な経験について話した。

「山はないが、素敵な音楽の感じを持っている。」

「山はないが、素敵な音楽の感じを持っている。」

「率直に言うと、日本人はリトアニアについて少ししか知らない。リトアニアは悲劇を経験したが、そのことを日本人はあまり知らないと言える。リトアニアの人々は、寿司バーや茶道やファッションや音楽などといった、日本文化への良い入り口を持っているが、なかなか奥深くには行っていない。私が最初にリトアニアに来たのは、リトアニアと日本の外交関係20周年の時だった。今週はコンサートや、新しい人々との出会いでワクワクした週だった。私はここで好意をもたれていると感じている。今回でリトアニア訪問はすでに6回目となる。クライペダで若いリトアニアの音楽家たちに講義を行い、ビリニュス・カルテットやカウナス・カルテットと協演し、ハープ奏者たちとも協演したことがある。このような経験を通じて、日本の音楽とリトアニアの音楽にとても興味深い類似点を見つけられた。古い音楽の感情や色彩が同じである。リトアニアには山がないが、美しい光がある。これは音楽の中で感じられる。古い伝統と歴史も音楽を聴くと感じられる。これはとてもおもしろく、また特別なことであると思う。人生は振動である。音楽の演奏は社会的な行動である。年齢とともに、より多くのことを見つけている。演奏は、知識を分かち合う力を与えてくれる。」

コンサートの後で、参加者たちは日本の伝統的な料理を食べ、両国の親睦について話した。

 

 

Author: Baltic Asia

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