ビタウタス・ドゥムチュス氏への旭日双光章叙勲について

Vytautas Dumčius11月3日、日本政府はリトアニアにおける日本語の普及、日本研究の発展、日本・リトアニアの相互理解に貢献したとして、ビタウタス・ドゥムチュス氏に「旭日双光章(the Order of the Rising Sun, Gold and Silver Rays)」を叙勲することを発表しました。

ドゥムチュス氏は、クライペダ大学東洋学センターで5年間日本語教育に取り組み、その後も日本語学習に関する論文の執筆を行った。特に平成12年には、日本語の単語の発音を変化させずにリトアニア語で表記する方法を体系的にまとめた論文を発表し、リトアニア国内における日本語普及に大きく貢献した。また、習字の基礎から実践までについて解説した「書道ノートブック」を寄稿し、リトアニア人に書道の楽しさを広く普及することに尽力した。さらに、ビリニュス大学及びビタウタス・マグヌス大学に日本語スピーチコンテストの開催を働きかけ、実現させた。

ドゥムチュス氏は、「小倉百人一首」を初め多くの短歌や俳句をリトアニア語に翻訳し、俳句の魅力についてリトアニア人に紹介する執筆活動を続けた。また、俳句の教え子との間でネットワークを全国的に広げ、俳句コンテストの開催を実現させ、リトアニアにおける俳句の普及に大きな役割を果たした。

ドゥムチュス氏は、クライペダ市と久慈市の姉妹都市交流の様子を地元のテレビやラジオで紹介し、全国に日本文化についての発信を行った。また、クライペダ大学東洋学センターで19年間にわたり日本の文化・文学・歴史についての教育活動に取り組むとともに、日本文化を紹介する執筆活動にも取り組み、日本から学術調査のためリトアニアを訪問する研究者への支援を通じて、日リトアニアの学術交流にも貢献。ドゥムチュス氏は、各地で開催される日本文化に関する行事に対して、惜しみなく助言を行い、また、日本文化を紹介する講演やワークショップを積極的に実施した。東日本大震災直後には、クライペダ市の初等・中等学校に千羽鶴を折ることを呼びかけ、生徒らが作成した千羽鶴をクライペダ市に植樹されている桜の木にかけていく活動を実施し、さらに、クライペダにおいて東日本大震災復興写真展の開催を実現した。

Author: BalticAsia

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